Excelで人名や地名などのふりがなを別のセルに表示させたい時ってありますよね。
そんな時に利用できるのがPHONETIC関数です
今回は日本語の漢字テキストからふりがなを生成してくれる便利な関数PHONETICについて以下の項目について詳しく解説していきます。
- PHONETIC関数の使い方と注意点
- 生成されたふりがなが誤っていた場合の対処
- ひらがな、半角カナ、全角カナを指定する
PHONETIC関数の基本の使い方
PHONETIC関数をエクセルで利用するには2種類の使い方があります。今回はどちらもご紹介していきますので、使いやすいほうでご利用いただければと思います。
構文
=PHONETIC(セル番号)
セル番号にはどの文字列のふりがなを取得したいのかを教えてあげる必要があるため、ひらがなを取得したいセルの番号を入力しましょう
使用例については以下の表をもとにご紹介していきます。
後述させていただきますのでわかりにくい方はそちらもご覧ください。
直接セルに関数を記述する
慣れている人であれば直接セルに関数を記述してしまうのがとても効率的です。
それではさっそく使用方法についてご紹介していきます。
PHONETIC関数でふりがなを出力したいセルを選択してください。
今回の例ではC列の社員名をD列にひらがなとして出力するため、D3を選択します。
次に以下の関数を入力します。
=PHONETIC(C3)
セルD3に表示させたいのはセルC3の文字列になります。
そのため、()カッコ内にはC3と記述します。
入力が完了したらEnterキーを押下してください。
そうすると関数に指定した文字列のふりがながD3セルに表示されます
期待通り、セルC3の文字列”織田 信長”のふりがなである”オダ ノブナガ”が取得できましたね。
あとはこの関数を下までコピーすればすべての文字列に対して関数を適応させることができます。
フリガナが正しくない個所もありますがすべてのふりがなを取得することができました。
ふりがなの修正は後述しますので、修正箇所のある方はそちらをご覧ください。
メニュー(タスクバー)の数式から関数を挿入する
それではメニューからふりがなを表示させる方法について紹介していきます。
前述した方法と同じようにC列に記載している社員名のふりがなをD列に表示させていきます。
まず、セルD3を選択してください。
セルを選択したら上部のメニュー(タスクバー)から数式→関数の挿入の順で選択してください。
選択すると以下のようなウィンドウが表示されますので、赤枠部分を選択して『ふりがな』と入力してください。
入力が完了したら右上の『検索開始』ボタンをクリックします。
すると検索結果として以下のようにPHONETICという関数名が表示されるので、選択されている状態で画面右下の『OK』ボタンをクリックします。
また新たなウィンドウが開かれるので参照としたいセルをシート上で直接選択するか、もしくは選択したいセルを赤枠内に入力してください。
上記の例では、参照としたいセルがC3となりますのでそちらを入力しています。
入力ができると、参照したセルの文字列とふりがなが表示されます。
問題がなければ画面右下の『OK』ボタンをクリックしてください。
期待通り、ふりがなを取得することができました。
以降のふりがな取得は同じことを繰り返してもよいですが、ふりがなを取得したセルを選択してオートフィルコピーをしていただければすべてのセルのふりがなを取得することができます。
ふりがなの表示方法を設定(ひらがな、半角カナ、全角カナ)
前述した関数の表示方法では初期設定が全角カナとなっています。
半角カナやひらがな表示に切り替えたいというケースもあるかもしれませんので設定方法について
先ほどふりがなを出力した以下の表を元に紹介していきます。
まずはシート上でふりがなの設定を変更したいセルを選択してください。
この際に注意してほしいのは出力したフリガナを選択するのではなく、元の文字列を選択します。
今回の例では元の文字列はC列になりますのでC列を選択します。
選択したら、メニュー(タスクバー)よりホーム→フォント内の赤枠のプルダウンを選択してください。
プルダウンを選択すると以下のようなウィンドウが表示されます。
このウィンドウではふりがなの種類やフォント、配置などを設定することができます。
以下の赤枠ではふりがなをどのように変換するかを設定しているので、現在の表記である全角カタカナにチェックが入っていることがわかります。
こちらを選択することで任意の表記に変更することができます
今回は例としてひらがなへの変換を行ってみます。ひらがなにチェックを入れてウィンドウ右下の『OK』ボタンを押下します。
これで期待通りにひらがなに変換することができました。同じ要領で半角カナへの変換なども行えるのでぜひ、ご自身の環境で試してみてください。
その他
ふりがなを取得する際の様々なトラブルや疑問について記載していきます。
定期的に追加していきますので別途質問などありましたらお問い合わせにてご連絡ください
ふりがなを編集する
関数で取得したふりがなが間違っていることがあります。漢字には様々な読み方もありますし、近年では人名などは特に複雑化してきています。
そんな場合には個別に修正することもできますので方法を紹介していきます。
数が少ない場合は直接手作業で修正も可能ですが、複数ある場合は以下の手順で一括編集が可能です。
まず下記画像の赤枠の通り、メニューのホーム→フォント右下→ふりがなの表示
と選択していきます。
ここの『ふりがなの表示』はクリックすることで表示・非表示を切り替えることができます。
修正が完了したらこちらを再度クリックするので忘れないようにしましょう。
選択すると以下のようにふりがなが表示されるので、各セルを選択すると、ふりがなを修正することができます。
例として丹羽さんの名前を『おさひで』→『ながひで』に修正してみます。
C5セルを選択すると通常の入力モードになるのでセル上部のふりがなを振っている場所をクリックすると選択・編集することができます
編集をしてEnterキーを押下すると以下のようになります。
すべて修正が終わったら一番最初の手順通りにひらがなを非表示にして修正完了です。