Rubyはシンプルで読みやすい構文であることから、初めてプログラミングを学習する初心者の方にも習得しやすい言語です。
その中でもirb(Interactive Ruby)は、Rubyのコードを手軽に試したり、学んだりするのに非常に便利な機能です。
本記事では、Ruby初心者の方々に向けて、irbの基本的な使い方を徹底解説します。
irbとは
irb(Interactive Ruby)は、Rubyで記述されたプログラムを対話的に試したり、学んだりするための機能です。
コマンドライン上で実行され、1行ずつコードを認識して結果を表示することができます。
プログラムのデバッグや関数などの検証に役立ちます。
イメージとしてはchromeブラウザの開発者ツールで使用できるConsole(Javascriptの実行結果を表示)に近い機能ですね。
irbの基本の使い方
irbの起動方法と基本の操作について紹介していきます
irbの起動方法
irbを起動するには、ターミナルまたはコマンドプロンプトを起動して「irb」と入力します。
Enterキーを押下するとirbのプロンプトが表示されます。
これだけでirbを使用することができます。
変数の定義と出力
irbで変数の使用方法について解説していきます。
今回は変数を定義、代入を行い、中身を出力する命令を実行してみましょう。
各行を入力したらEnterキーを押下してください。
//変数name,ageを定義 name = "たま" age = 3
これで変数を定義して値を代入することができました。それでは次に変数に格納した値を出力してみましょう。
name =>たま //出力結果
このようにこちらが入力した値に応じて、irb側で処理が実行されその結果を”=>”の右側に出力してくれます。
演算子を利用する
irbでは加算や減算、乗算、除算などの演算子を利用することで計算結果を確認することができます。
今回は先ほど紹介した初期化した変数を利用して計算を行ってみましょう。
まずは変数xを定義して値を格納します。
格納したら中身を確認してみます。
x = 5 x =>5 //出力結果
出力結果は5となりました。この変数xを使用して加算を試してみます
x + 5 =>10 //出力結果
無事に計算結果を出力することができました。
このようにirbでは変数に格納した値を利用して様々な演算子を利用した計算を行うことも可能です。
メソッドの呼び出し
irbではメソッドを呼び出してその実行結果を確認することもできます。
今回の例では変数に格納した文字列の長さを出力して確認してみましょう
まずは変数nameに文字列”ポチ”を格納します
name = "ポチ" name =>ポチ //出力結果
変数を定義して初期化をしたら、次は変数に格納された文字列の長さを取得してみましょう
使用するメソッドはlengthメソッドです。こちらは指定した文字列の長さを返すメソッドです。
今回評価する対象は変数nameのため、先ほど代入した文字列の長さを返してくれるはずです。
name.length =>2 //出力結果
文字列の長さである2が正確に出力されていることがわかります。
irbを終了する
irbを終了するには、コマンドプロンプトもしくはターミナルで「exit」と入力してEnterキーを押します。もしくは、Ctrl + Dキーを押しても終了することができます。
irbの便利な機能
こちらではirbで利用できる便利な機能について紹介していきます。
過去の入力コマンドを利用
過去に入力したコマンドはキーボードの上矢印キーと下矢印キーを使って確認することができます。
再利用したいコマンドを表示させた状態でEnterキーを押下することで実行できます。
シェルコマンドの実行
irb内ではシェルコマンドを実行することも可能です。コマンドをバッククオート(“)で囲いEnterキーを押下すると実行できます。
以下は現在のフォルダ内の情報を取得するコマンド『ls』を実行する際の使用例になります.
`ls -la`
プログラムを途中で一時停止してirbを起動
通常のプログラム実行時に途中で処理を停止してirbを起動させるということができます。これはデバックなどの際にとても有効で、途中まで処理したプログラムの現在の実行状況の確認に役立ちます。
途中でプログラムを停止してirbを実行するには停止したい場所に以下の構文を記述します。
binding.irb
記述してからプログラムを実行すると『binding.irb』まで通常通り処理を行い。
処理が上記の記述に到達した時点で処理を一時停止してirbが起動します。
確認が終わったらexitコマンドでirbを終了すると残りのプログラムの処理が再開されます。
まとめ
本記事では、Ruby初心者のためにirbの基本的な使い方を解説しました。
irbを活用することで、プログラムの動作を試したり、デバックに利用したりすることができ開発の効率を上げることができます。
ぜひ、日々の学習や開発時に利用してみてください。