シェルスクリプト(ShellScript)や様々なプログラミング言語で利用できる変数の使い方について紹介していきます。
変数とは
変数とはデータを入れておくための箱のようなものです。
様々な文字列や数字を格納することができ、必要な時に自由に取り出して利用することができます。
犬という名前の変数(箱)に上記の画像の通りに柴犬を入れたとします。
すると、いつでも犬という名前の変数を呼び出すだけで箱にしまわれてしまった柴犬を呼び出すことができます。
変数の定義と使い方
シェルスクリプト(ShellScript)での変数を定義する書き方について紹介していきます。
そもそもシェルスクリプトって何?という方は以下の記事を一読してください。
本記事は以下の記事に記載されている基礎知識を持っている前提で説明しています。
Linuxで利用できるシェルスクリプトの基礎知識と作成・実行方法
変数の定義方法
変数の定義方法には以下の3パターンがあります。
パターン①・・・変数dog1を定義して柴犬という文字列を格納します。
dog1='柴犬'
パターン②・・・変数dog2を定義してコマンドの実行結果を格納します。
dog2=`command`
パターン③・・・変数dog3を定義してコマンドの実行結果を格納します。
dog3=$(command)
数字や文字列を格納する場合にはパターン①を利用します。上記の例では文字列なので(”)シングルクォーテーションで囲っていますが、数字を格納する場合には必要ありません。
パターン②と③については指定したコマンドの実行結果を格納する定義方法になります。どちらを利用しても表示は同じ結果になるのでお好きな方で問題ありません。
- 変数名、イコール、引数の間に半角スペースを入れることはできません
定義した変数の使い方
パターン①の変数を定義して内容を表示していきます
変数の使い方
echoを利用して変数の内容を表示します
echo $変数名 #変数を利用する際には変数名の前に$(ドル)マークを付ける
使用例
シェルスクリプトを記述するファイルを作成していきます。
vi dog.sh
上記コマンドを実行するとファイルが作成されてそのままエディタが開きます。
viの使い方
iキー => 挿入モード
Escキー => コマンドモード
:wq => コマンドモード時に入力することでviのエディタを保存して終了することができる
#! /bin/bash
dog='柴犬'
echo $dog
exit 0
詳細解説
dog=’柴犬’
dogという変数を宣言して、文字列’柴犬’を格納しています。
echo $dog
指定した文字列を表示させるechoコマンドで変数に格納されている内容を出力します。
先ほど宣言した変数dogを指定して、変数名の前に$マークを記載しています。
シェルスクリプトの実行
ubuntu@sample:~$ ./dog.sh
柴犬
変数に格納した文字列’柴犬’が表示されました。
Linuxコマンドの実行結果を変数に格納・利用する
パターン②、③を利用してLinuxコマンドの実行結果を変数に格納してechoコマンドで表示させます
使用例
今回はパターン③の書き方を利用していきます。変数に格納するコマンドは現在地を取得するpwdコマンドを使います
#! /bin/bash
dog=$(pwd)
echo $dog
exit 0
シェルスクリプトの実行
ubuntu@sample:~$ ./dog.sh
/home/ubuntu
現在地を表示させることができました